今回はスターバックスコーヒーについてのお話です。
本記事の筆者はスターバックスのヘビーユーザーなのですが、私がスターバックスを好きな理由のひとつに、ドリンクだけでなく店舗の外観や内観も楽しめるという点が挙げられます。
この記事では、スターバックスと建築、長野県のスターバックスについて検証していきます。

 

スターバックスの歴史と建築

スターバックスコーヒージャパンは1996年8月2日に日本1号店となる「銀座松屋通り店」がオープンしてから拡大を続けて現在では日本国内に1800店舗以上を展開しています。

その中でも「リージョナルランドマークストア」という店舗は28店舗あります。
リージョナルランドマークストアは
日本の各地域の象徴となる場所に建築デザインされ、地域の文化を世界に発信する目的で造られた店舗です。

 

長野県のリージョナルランドマークストア「信州善光寺仲見世通り店」

長野県にもリージョナルランドマークストアがあります。
それは「信州善光寺仲見世通り店」で、ここが県で唯一のリージョナルランドマークストアです。

信州善光寺仲見世通り店は、善光寺へと続く仲見世通り沿い、仁王門をくぐりすぐのところにあります。

元禄年間から続く物産店「つち茂」の老朽化に伴う建て替えの際に出店が決まり、2020年3月にオープンしました。2階建ての店舗 で、しっくい仕上げの壁に瓦ぶきの造りが参拝客でにぎわう通りに溶け込み、長野市景観賞を受賞しています。

 

「信州善光寺仲見世通り店」内装の特徴

この店舗は、「賑わいと静寂、光と影」をデザインコンセプトにしており、障子や天窓を通して差し込む柔らかな光とそれらが生み出す影が共存する木造日本家屋ならではの陰影の美しさが印象的です。

こちらは店舗入り口の写真です。石灯篭は以前の建物で使われていたものだそうです。


 

エントランスには、長野県産の赤松材のトンネルがあります。
天井と壁が木で覆われ、落ち着きある空間が設計されています。
善光寺の寺紋である「立葵」を大胆に描いたウェルカムアートが印象的です。

 

コーヒーカウンターには、シデやカツラなど5種類の木材がルーバー状に施されており、色や風合いの違いが見られます。


 

 

以下の写真は吹き抜け空間です。
階段を飾る約4mのタペストリー・アートは、手作業の染色で作られており、
コーヒーの実と花、長野の山々のイメージを2枚重ねて表現しています。

 

 

こちらは2階席の写真なのです。天井には明治期に建てられた以前の建物の面影を残す大きな梁をそのまま活かすことで、建物の歴史を感じることができます。

 

小上がりスペースは床暖房完備の掘りごたつになっており、座ってくつろぐことができます。善光寺通りならではの雰囲気でとても落ち着く空間でした。

【参照】
スターバックス公式ホームページ: https://store.starbucks.co.jp/detail-1789/
スターバックスストーリーズジャパン:https://stories.starbucks.co.jp/ja/stories/2021/community_store4/

 

 

おわりに

信州善光寺仲見世通り店にはすでに何度も訪問していますが、
全国のリージョナルランドマークストア28店舗には、
登録有形文化財指定の店舗や建築家の隈研吾氏設計の店舗などもあります。
いつかは全部の店舗を訪問してみたいと思っています。