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土蔵造りに憧れる
本ブログ記事の筆者は土蔵造りの形状が好きです。弊社所在地の松本では、中町通りに昔ながらの街並みが残っており、連なる真っ白な壁の「土蔵造り」のお店が独特の街並みを形成していると言えます。
土蔵造りの特徴
土蔵造りとは、木の柱、梁の軸組みに木舞の下地 (丸竹とシュロ縄を用いる) を組み、土壁を幾度となく塗り重ね 仕上げに漆喰を塗った建物で、耐火性に優れているのが特徴です。漆喰は耐水性にも優れているので、風雨に対しても建物を守ってくれます。
漆喰の種類と変遷
本来の漆喰の主原料となる消石灰は、サンゴなどの化石を塩で焼いて作ります。現代の漆喰には化学物質が含まれており、ひび割れしにくく、乾きやすいものも出ています。
土蔵の断熱性
土蔵はその厚い土壁によって優れた断熱性能を持っています。夏は涼しく、冬は暖かく保つことができ、現代のエコ建築にも通じる特徴を持っています。土蔵の断熱性は、建物の内部環境を快適に保つために重要な役割を果たしています。
江戸時代の土蔵造りの盛行
蔵造りがいつ頃から始まったか起源ははっきりしていませんが、江戸時代には漆喰仕上げが完成したといわれています。江戸時代には店舗兼住宅として建てられた「見せ蔵」も登場するようになりました。
現代の土蔵造り
屋根の形状の変遷
置き屋根工法とは、一般の家の屋根裏が夏場暑いのに対し、土蔵は天井と屋根の間に隙間を設けることで通風性を高める工法です。
土蔵造りの構造と形状は地域や時代に応じて変遷を遂げてきました。耐火性と調湿性を活かしながら、機能性の向上が図られてきました。
土蔵の再評価
近年では、土蔵の伝統的な建築技術が再評価され、新築やリノベーションに取り入れられるケースが増えています。古い土蔵を現代風にアレンジしたカフェやショップが各地で人気を博しており、伝統と現代の融合が注目されています。
土蔵造りはどこで見られるか
最後に土蔵造りの具体的な例をご紹介します。
先に挙げた長野県松本市の中町通りの他には以下のような例が見られます。
松本市 小口わさび店
以下の写真の小口わさび店は松本市にある土蔵造りで、弊社 伊藤建築設計事務所の作品です。
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また、以下の場所は土蔵の立ち並ぶ景観で有名です。
岡山県倉敷市
鳥取県若桜宿
埼玉県川越宿
富山県の山町筋
いかがでしたか。
以上、土蔵造りの魅力と構造の変遷についてでした。