先日岐阜県に行く用事があり、その時の帰り道に「イオンモール土岐」というショッピングモールに立ち寄りました。
見どころがいくつかありましたので、今回は
目次
「イオンモール土岐」で見つけたこと、考えたこと
などをシェアしたいと思います。
イオンモール土岐とは?
「イオンモール土岐」は2022年の10月にオープンした比較的新しい施設です。岐阜県の土岐市というところにあり、ここは「陶磁器の生産量が日本一」のまちとして知られています。
■ モールへのアクセスと周辺情報
モールへのアクセスは東西に走る中央自動車道の土岐インターから車で10分、南北に走る東海環状自動車道の土岐南インターからは車で5分ほどで行くことができ、遠くから来る利用者もアクセスしやすい場所にあります。
モールの周辺には美濃焼ミュージアムや県立の陶芸美術館、また、車で15分ほど行ったところに多治見モザイクタイルミュージアムがあります。
■ 建物の概要
敷地面積は約203,000㎡。建物の延床面積は約72,000㎡、S造の2階建てです。
敷地面積は全国のイオンモールのなかでもトップクラス、延床面積は中規模クラスのようです。先程紹介したトキニワはモールの東側にあります。
モールの周囲には駐車場が配置され、日帰り温泉や住宅展示場、ゴーカートのサーキット場、ガソリンスタンドなどが併設されています。
デザイン面での特徴
先に述べたように陶磁器が地域にとって身近な存在になっているので、イオンモール土岐も建物の外装や内装に土岐市内で生産されたレンガやタイルを使用しています。
建物正面の外壁部分に施されたタイル張りのアクセントウォールは、森や海を表現したパステルカラーとなっています。緑色のタイル部分を近くで見るとこのようになっており、かなり迫力があります。(画像1 )
土岐市の特色を反映した外装として、
工事中に発生した掘削土を材料に使用し、地元のタイル工房とのコラボレーションで制作された唯一無二のタイルを使って、
森林に差し込むこもれびを表現しているそうです。
以下の画像は、2階のテラスにあるエントランス前です。
右手にレンガ張りが見えますが、このレンガは店内の柱型の仕上げなど内装にも使われていました。建物の中でもよく見かけたのでおそらく地元産のレンガだと思われます。
外部で注目すべきもうひとつのポイントがモールの正面にあるオープンテラスです。
このテラスはトキニワテラスと呼ばれています。(画像3 )
樹木や芝生広場、散策路で構成された憩いの場で噴水もありました。このテラスに沿ってレストランやフードコートが設けられているので、テラスの景色を楽しみながら食事をすることができます。
店内を歩いてみて特に気になったもの
■ デジタルサイネージ
まずは、メイン通路の天井部分に設置されたデジタルサイネージです。動物や風、水しぶきなど自然をモチーフにした様々な3Dの映像演出を体験することができます。定期的に映像は更新されるようです。
■ 電動小型モビリティ
つづいては、「ILY-Ai(アイリーエーアイ)」と呼ばれる電動の小型モビリティです。
疲れず楽しくショッピングがしたいという要望に応えて実証実験として導入されています。実際に親子で利用している姿を何組か見かけました。本来の目的とは違うような気がしますが、乗っている子供がとても楽しそうだったのが印象的でした。
■ 食品売り場の自動スキャン・会計システム
最後に紹介するのは食品売場で利用できるレジゴーです(画像4、5)。
このシステムでは貸出用のスマートフォン、もしくはアプリをダウンロードした自分のスマートフォンを使うことで、購入プロセスを自動化しています。
購入する商品を売り場で前もってスキャンし、専用のレジで支払いをすることで、レジの待ち時間を省略できるというシステムです。
残念ながらこのレジゴーの存在に気付かず買い物を終えてしまったので体験するチャンスを逃してしまいましたが、
食品売場を改めて見てみると半数近くのお客がこのレジゴーを利用していました。
コロナウィルス対策や人件費の削減を目的に導入されたこのシステムは、商品のスキャン忘れや意図的な不正がありえるという課題を抱えつつも、セルフレジと同様徐々に利用者が増えているようです。
おわりに
イオンモールのお店づくりの手法はあくまで一つのケースとして捉えるべきだと思いますし、
中には大企業だからこそ実現できる取り組みやサービスもあります。
しかしながら、地域に根ざした店舗づくりに取り組む姿勢や、建物の仕様、売り場のディスプレイ、省エネ対策など、勉強になる点はたくさんありそうです。
機会があれば、全国にある他のイオンモールにも足を運んでみたいと思いました。