2023年の4月に
、本ブログ記事筆者が個人的に京都の西本願寺を訪問しました。
今回は「慶賛法要(きょうさんほうよう)」という法要に参列したり、お寺の修復や瓦の様子について見る機会があったりしたので、そのレポートをお届けします。

 

はじめに

私が瓦に興味を持っている訳

この記事の筆者である私の親族には鬼瓦職人がおり、幼い頃より瓦に親しみがあります。必然的に瓦に注目することが多くなっていますが悪しからず。

西本願寺の概要

西本願寺(にしほんがんじ)は、京都にある浄土真宗本願寺派の本山の寺院で、正式名称は龍谷山 本願寺と言います。
境内には国の国宝、重要文化財などが数多く存在しており、西本願寺自体も「古都京都の文化財」としてユネスコより世界文化遺産に登録されています。

 

慶賛法要(きょうさんほうよう)

慶賛法要(きょうさんほうよう)とは?

今回2023年4月に私が参列した「慶賛法要」は親鸞聖人御誕生と立教開宗を慶び讃える御仏事です。
今年は親鸞聖人御誕生850年、立教改修800年という節目の年のお祝いでした。

慶賛法要(きょうさんほうよう)の様子

慶賛法要は西本願寺の御影堂(ごえいどう)で行われました。御影堂は、西本願寺の中でも国宝に指定されている建物の一つです。
以下の写真が御影堂です。

御影堂の中には椅子が数百並んでおり、全国から来た参加者に見えるよう、大型モニターが何台も養生された柱に設置されていました。

法要の中には本格的な雅楽も含まれており、貴重な体験でした。

 

西本願寺で見学した建築物、屋根と鬼瓦

法要の前後で、西本願寺を見学しました。
大玄関門の鬼瓦です。


ちなみに法要を行った御影堂(ごえいどう)や、寺院で良く見られる鬼瓦についてよく知らなかったので、帰ってから調べてみました。鬼瓦の代わりの獅子口(ししぐち)というそうです。(以下の写真参照)

上に「経の巻」という巴瓦を3つつけています。

 

御影堂の屋根の建築的解説

以下は御影堂(ごえいどう)の屋根です。
御影堂の屋根

青字・青枠線部分の棟ですが、下から軒先の巴瓦を使った「甍 (いらか)」、「割熨斗瓦(わりのしがわら)」が何重もあり、最上部に冠瓦があります。

赤字・赤枠線部分は、獅子口(ししぐち)の下、妻側が蓑甲(みのこう)です。

その横の緑の部分は降棟(くだりむね)と言います。

降棟(くだりむね)の途中から伸びているのが隅棟(すみむね)です。

 

修復が完成した唐門

こちらは今回最も見たかったものの一つ、国宝の唐門です。
2021年に修復が完了したばかりです。

国宝の「書院」「飛雲閣」と「三十六歌仙の板戸」

こちらは、国宝で通常は非公開の書院です。

中は撮影禁止でした。
屏風や天井などは素晴らしかったですが、
奥の方やあまり踏み入れない部分の屋根等に傷みが出ていました。歴史的建築物は、維持していくのも大変なようです。

こちらも通常非公開の国宝「飛雲閣」です。


慶賛法要中は、別途申し込めば中でお抹茶も飲めたそうです。
普段は外観すらも見られないので、この機会に見学できてよかったです。


復元模写されたものでですが、三十六歌仙の板戸も綺麗に見えました。


短時間でしたが、普段生活している中では見られないものを見学、体感できたので、とても満足し充実した1日になりました。